ゼラチンの歴史
ゼラチンは遥か昔、エジプト時代から色々なものに使われており、現在では私たちの生活になくてはならない存在になりました。
どのような形でゼラチンが使われているのか歴史をたどってみましょう。
紀元前3,000年ごろ
エジプト時代

ゼラチンの起源は、古代エジプトのニカワ製造であるといわれています。
ファラオの墓から出土する棺、調度品、美術工芸品などを見ると接着にニカワが用いられています。また、ニカワ製造風景を描いた壁画も残されています。
1,800年ごろ
ナポレオン時代
1700年頃よりヨーロッパで工業的な生産が開始され、1800年代に入ると食用のゼラチンが生産されるようになり、フランスでは宮廷料理にゼラチンが使われていました。

食用ゼラチンを一般に広めたのは、ナポレオンでした。ナポレオンはゼラチンで作ったデザートや料理が好きで、あらゆる夜会や宴席で供したため、各国の貴族達の間に広まって、さらに一般に普及していきました。

例えば、ムースやババロア、そして、パティなどフランス料理になくてはならない素材として、ゼラチンが愛用されています。
また、写真工業においても、ゼラチン乳剤の印画紙が用いられるようになり、ゼラチンの需要がさらに発展しました。
1,800年代後半
明治維新の時代

明治維新の開国と共にゼラチンを使用した料理やデザートがヨーロッパから入ってきました。その結果、洋菓子にゼラチン、和菓子に寒天と日本の菓子文化に大きな影響を与えました。
1,900年以降
日本の産業発展の時代
国内の産業発展とともにゼラチン需要は高まり、さまざまな用途開発が進みました。
ゼラチンの用途拡大
1918年
マッチ
家具
楽器の接着剤
家具
楽器の接着剤

1930年代
写真フィルム
印画紙
印画紙

1960年代
カプセル

1970年代
ゼリーの素


1980年代
グミ
ソフトキャンディー
ソフトキャンディー

2000年代
コンビニ総菜
デザート
デザート

2000年代始め ゼラチンを進化させたコラーゲンペプチドの登場
2010年代
嚥下食
介護食
介護食

現在
再生医療
人工皮膚
iPS細胞など
人工皮膚
iPS細胞など
